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究極の卵かけご飯を作るため、 自然養鶏を実践するサラリーマン

更新 2021.5.4

 

私たちが、このサイトを立ち上げるため、クラウドファンディングを始めて10日後のことだった。
突然、「きょくすけ」というニックネームの方からTwitterのダイレクトメッセージが届いた。
メッセージには、このように書かれていた。

「お二人のずっと先にある目標を教えてください。」

唐突な質問にびっくりしたけど、私たちは嘘偽りなく答えてみようと思った。
その返信直後に、最高額である10万円の支援者が現れた。

それがきょくすけさんとの出会いだった。

きょくすけさんは、山梨県でサラリーマンを営みながら、山の中で自然農法を実践したり、烏骨鶏を自然養鶏という方法で飼育している。私たちは、そんなきょくすけさんと直感的に話してみたくなり、インタビューをさせてもらうことにした。

きょくすけさんのYoutubeチャンネル

どう生きれば、納得できる?

私たち

きょくすけさんって、普段どんなお仕事をされているんですか?

きょくすけ

一般企業で働く、ごく普通のサラリーマンですよ。工業高校を卒業してから、ずっと機械工作に携わっています。

私たち

会社に勤めながら、山の中で野菜を育てたり、鶏を育てるようになったのは何故?

きょくすけ

3〜4年前かな。「幸せってなんだろう?」って、哲学的なことを考えるようになったんです。
そこで、辿りついた答えが、自分自身のやりたいことに素直になるってことだった。

私たち

うんうん。それは、よく分かります。

きょくすけ

今、ネットでも誰かの悪口を言う人って多いですよね。なんで悪口を言うかって、自分の人生に納得できてないからだと思うんです。僕は、できる限り誰かの悪口を言いたくない。
まずは、自分自身が納得できる人生を送ろうと思ったことがきっかけですね。

私たち

それで、山の中で烏骨鶏を飼おうと…?

きょくすけ

そう。僕、卵かけご飯が大好きなんですけど、毎日育てた鶏の卵で、卵かけご飯を食べれたら、めっちゃ幸せだろうな……って(笑)
野菜もそうですけど、自分で育てたものって世の中で一番美味しいじゃないですか。

烏骨鶏の有精卵
烏骨鶏の卵かけご飯

私たち

些細なことだけど、壮大な夢ですね(笑)

きょくすけ

そうなると、最高の卵ってなんだろう?って考えるわけですよ。
調べたら、スーパーで大量に並んでいる卵のほとんどは「無精卵」だと知りました。
無精卵っていうのは、いわゆる、ヒヨコが産まれない卵のこと。鶏が卵を産むのは人間でいう「排卵」と同じで、整った条件下であればオスが不在でも卵を産むことができる。どうせなら「有精卵」を食べてみたい、と思ったことが養鶏の始まりですね。

人間の生理が月周期であるのに対し、鳥類は日周期なので、長年の品種改良によって、整った条件下で雄が不在でも卵が産まれる。

私たち

やっぱり、有精卵の方が美味しいですか?

きょくすけ

うーん。栄養面では、科学的に変わらないって言われていますね。味もほとんど変わらない。気持ちの面が大きいかな(笑)

私たち

卵の中に、命が宿るエネルギーがあるかないかって話ですものね。

きょくすけ

無精卵が悪いとは思いませんけど、希少価値の高さは、間違いなく有精卵です。
僕は「なんか良いな…」って思う気持ちを大切にしています。
”病は気から”という言葉があるように、調子が悪いな…って思ったら、本当に身体を壊してしまうし、調子が良いなって思えば、自然と笑顔が増えるのが人間ですよね。そこに科学実証やエビデンスは関係ない。

私たち

それって思い込みの力ですよね。考え方で全てが変わってしまう。

きょくすけ

結局「自分自身が納得して生きるにはどうしたらいいか?」なんですよ。他人の意見よりも、僕は、自分の感覚の方が大事なんで。

私たち

きょくすけさんが飼育した有精卵を食べてみたいな…

きょくすけ

僕は烏骨鶏を「自然養鶏」という方法で飼育しています。自然養鶏も様々な定義がありますが、野鳥の卵が本来の卵の味だと思うんです。最終的に烏骨鶏を山で放し飼いすることが目標です。固定種や在来種って本来の野菜の味ですよね。それは卵も同じです。

きょくすけさんの烏骨鶏の養鶏風景
黒烏骨鶏の雛。古い時代、烏骨鶏は中国では霊鳥として扱われ、不老不死の食材と呼ばれた歴史もある。

ゆくゆくは烏骨鶏を山で放し飼いにしたい

私たち

最近、狩猟罠の免許も取得したそうですね。

きょくすけ

はい、今年は罠を仕掛けて、野生動物を食べてみたいって思ってます。もちろん鶏も自分自身で捌いて食べてみたい。

きょくすけさんのブログ。田舎生活で役立つ情報を発信している。

私たち

すごい行動力だな……。サラリーマンとの両立は出来ていますか?

きょくすけ

出来ていると思います。今の仕事が好きだから、サラリーマンを辞めるつもりはないですし、日本のモノづくりに貢献できていることが幸せなんです。仕事は仕事でやりたいことの一つなんですよね。

私たち

仕事が好きなことって言えるのは素晴らしいと思います。

きょくすけ

一つ言えるのは、仕事と両立する上で手間を省くことは意識してるかな。
自然養鶏って意外と手間がかからないんですよ。例えば、床が土じゃないと、片付けっていうのが発生する。餌も購入すると高い。でも自然養鶏だと基本は放ったらかしで良い。
自然農で自給用の野菜も育てていますが、手間がかからないからこそ、両立が出来ると思います。

私たち

栽培だけじゃなく、養鶏や狩猟もできれば、新鮮で美味しい食材が手に入りますものね。
食べ物を全て自分の力で生み出せるって楽しそうだな(笑)

きょくすけ

楽しいですよ。ただ、鶏も育てるにも、少なからず出費がでてくる。だから継続するために、飼育方法や経験をブログで発信して収益化を目指しています。やりたいことを続けるために収益化する仕組みやシステムをどう作るか?が大切だと思いますね。

何故、10万円も支援した?

私たち

何故、10万円も支援してくれたんですか?

きょくすけ

志がいいなと思ったし、企画に共感したからですね。
僕自身も裕福な立場ではありませんが、自分が応援したい人に、定期的にクラウドファンディングで支援をしています。やっぱり志のある方に投資する事が将来の日本を豊かにすると思うんです。

私たち

これからも色々な方に支援をされていく予定ですか?

きょくすけ

投資は、ネットを経由する必要もないと思っています。
例えば、ご近所さんのお子さんがギターをやりたいけど、ギターを買うお金がなかったとします。僕は、そういう時に、近所の皆でお金を出し合って買ってあげたらいいじゃん!って本気で思うんです。
それで、1人の子どもがギターの技術が上手くなって、いつか皆の前で演奏してくれて、笑顔が生まれる。そして、その子は地元のことを好きになってくれる。この方が良くないですか?(笑)

私たち

ギフト経済ですよね。私たちもクラウドファンディングをして気付きましたが、見知らぬ人からお金も貰うことって潜在的な罪悪感があったんですね。でも頂いた時にその人たちが笑顔になれるまで、お金以上の価値を返せるようになりたいって素直に思えました。

きょくすけ

頑張ってください!お互い、納得できる人生目指しましょう。

さいごに

突然、私たちにダイレクトメッセージを送ってきた、きょくすけさん。
そして、10万円も支援してくた理由が、お話をして納得できた気がする。

自分のやりたいことを実現するために、会社を辞める選択肢もあるが、きょくすけさんのように、好きでやっているからから幸せということもある。

何かを捨てて、新しいことを始めるよりも、何かを続けながら、やりたいことに挑戦していく。
そんな生き方も、これからの私たちの生き方の選択肢なるのだろうと思う。

きょくすけさんのTwitterやBlogはこちら
Youtube:きょくすけ
Twitter:@TKG_kyokusuke
Blog:高卒リーマン田舎暮らし

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